オオスキトモコさんは硬い内容をわかりやすく伝えるイラストレーションを得意とするイラストレーター。その詳細についてCOPYTRACKにお話し頂きました。
COPYTRACKのサービスについて、とても可愛らしいイラストを描いていただき、ありがとうございます。まずは、オオスキさんご自身のことを少しご紹介いただけますか。
挿絵イラストも描いていますが、取材をして文と絵で表現するイラストルポルタージュの仕事や、難しい話をライターさんと対話形式で噛み砕いて伝える、マンガの仕事もしています。「専門家と普通の人の間をつなぐ仕事」として、イラストレーションの仕事を捉えています。また、写真を撮るのも好きで、インスタグラムで写真日記をつけているほか、個人で作品や写真集を作って、販売しています。
今までに何か著作権侵害の被害に遭われた経験はございますか。
あります。その時は、所属している職業団体や、仕事先の編集者などの協力を得ながら、自分で交渉をして、なんとか納得行く金額を得ることができました。しかし、その交渉は、時間もかかりましたし、手間もかかり、とても大変でした。無断使用した相手の態度も、非常に悪いものでした。こちら側が画像盗用の被害者であるにも関わらず、まるで「うるさいクレーマー」のように扱われました。無断使用者との交渉は、精神的にも非常に疲れ、ストレスがたまるものでした。その交渉をしているときに、「アサヒカメラ」を読んだところ、COPYTRACKが紹介されていました。交渉のやりとりにウンザリしていて、今後同様のことがあっても、もう自分では交渉をやりたくないと思っていましたので、登録してみようかなと思いました。
COPYTRACKサービスを使ってみた感想はいかがですか。
素晴らしいと思います。COPYTRACKは、「ケース提出」をしたあとは、気がついたら事が終わっていて、お金が手元に。自分での交渉で、あんなに苦労したのは、何だったんだ…と思いました。とにかくラクチンで気に入りました。盗用されていた写真は、私としては、かなり意外なものでした。COPYTRACKを使っていなかったら、自分ではとても気づかなかったと思います。また、自分では交渉もうまくできず、連絡をしても、削除で逃げ切られていたのではと思います。
今後やりたいと思っていることや、目指している方向性などあったら教えてください。
数年前から、食や医療分野などの専門記者の方と組んで、私の「素人(一人の生活者)」としての疑問をぶつけ、それを解決する形でビジュアルを作っていく、という仕事をするようになりました。この「対話形式」のイラストレーションやマンガの仕事は、自分でもやっていて手応えがありますし、読者の評判も良いので、今後も続けて行きたいと思っています。
私は以前から、ドイツ出身のイラストレーター、Olivier Kuglerさんの作品が好きで、オンライン上で見ています。今はロンドン在住で、「ガーディアン」などで仕事をしている方のようです。Olivier Kuglerさんの作品は、英語がわからない私でも、絵を見れば雰囲気で内容がだいたいわかります。 私も、将来的には、Olivier Kuglerさんのように、国際的な媒体で仕事ができるようになりたいと思っています。
illustrateという単語はラテン語の「輝かせる,明瞭にする,評判にする」の意 (IL‐+lūstrāre 「明るくする」)が語源だと言われています。私はその語源に近い意味でIllustrationを捉えています。「何かに光をあて、明らかにする」人、そういう意味でのIllustratorでありたいと思っています。
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